「ありがとうブック」は、皆様からの遺品の寄付・寄贈で、NPO・NGO等を支援できる仕組みです。

きっかけは、
絵本が大好きなおばあちゃんとの出会い――

娘さんからお電話を頂き、おばあちゃんの家の本の出張買取にお伺いしました。
そこには、本棚３つに溢れんばかりの絵本。
お話を聞くと、おばあちゃんは旦那さんが亡くなった後、大好きな絵本を集めて、小学校の子ども達に読み聞かせをするのが、生きがいだったとのこと。

元気なおばあちゃんも、最近では少しずつ足腰が悪くなってきてしまい、
一人暮らしに不安が出てきた中で、娘さんの要望を聞き一緒に暮らすことが決まったとのことでした。

東京の娘さんの家には、絵本は持っていかない。
おばあちゃんが決めたとのことでした。

想いを値段にすることができるのか……？

そんな想いの詰まった絵本、生きがいの絵本を買取って欲しいと言われたら、皆さんは買取価格をいくらにしますか？

いつもより更に厳密に価値を判断して、値段を出す？
大切な絵本だから、高めに買取価格を出しますか？

たぶん、買取価格をいくらにしようが、おばあちゃんの想いとは釣り合わないんですよね。。。本棚の横で、イスに座って査定の様子を見ているおばあちゃんを喜ばせることは出来ないんです。

被災地の子ども達に絵本を――

でも、そんなおばあちゃんが立ち上がって、
「この段に入っているのは、子ども達が特に大好きだったから、
是非、持って行って！」と言ったのが、私たちがやっている、「被災地に絵本を寄贈・寄付する活動」を話した時でした。

今回あった九州豪雨でも、多くの幼稚園が被災しました。
ニュースにはなりませんが、多くの絵本も水没してしまいました。
そこに、読み聞かせで人気だった本を是非、寄付品として持って行ってとのことだったのです。

価値への気付きから始まった私たちの寄付活動

買取価格を必死に考えていた私たちにとっては、頭をぶたれたようなショックでした。
おばあちゃんは、自分の大切な絵本が、必要としている子ども達に届くのが、本当に嬉しそうでした。

大切にしていたモノを買い取るということ。
次の人にモノを繋ぐだけでなく、想いも繋ぐ。

私たちの寄付活動はこうした想いに出会ったところから始まりました。